『理念と経営』WEB記事

「自問自答術」でお悩み相談大募集中!

株式会社佐藤満国際経営・農業研究所 代表取締役社長 佐藤満 氏

「悩めるビジネスパーソンにきく 自問自答術」では、経営や仕事に関するお悩みを募集しております。回答してくださる佐藤満氏は、ホンダカーズタイランドなどで社長を務められた人物です。経営者、幹部、一般社員、どなたでもお気軽にお送りください!

▼下記のURLからご応募ください!
https://docs.google.com/forms/d/15d5SZw6Ce-9BIr0OxPSMbR6C8bkKidPcZTPgd_UdTzs/edit?hl=ja

それでは今月のお悩みと回答を一部ご紹介させていただきます。

今月のお悩み

T社(自動車部品製造)
取締役社長 H氏(60代)

自動車関連製造業をしております。業界全体が縮小する中、自動車に偏った経営を見直そうと、3年前から新規事業への取り組みを始めました。

とはいえ、現業に見切りをつけたわけではなく、そちらも「カイゼン」を進め、筋肉質な体制への転換を目指しております。

ただ、社員たちはいま一つ盛り上がりに欠け、成果が出ていません。営業実績面でも、前進の積み重ねにこそ目を向けてほしいのですが……。幹部も、どうしたらいいのかわからない様子です。折にふれ、業績やビジョンは開示しておりますが、受け身です。全社の意識統一をどのように進めたらよいでしょうか?

*****

社長ご自身の真剣さを、社員に伝える努力の積み重ねを。

H社長は赤字だった会社の再建を任され、わずか1年で黒字転換された方だと伺いました。その優れた経営手腕をもってすれば、新規事業と経営多角化もきっと成功なさると思います。

ただ、お悩みの中の「社員たちはいま一つ盛り上がりに欠け、成果が出ていません」という一節に、ちょっと引っかかるものを感じてしまいました。

社員たちの士気には、経営者の心が如実に反映されます。社員の皆さんが「盛り上がりに欠け」るのも、H社長ご自身の心の反映という面があると思うのです。

「そんなことはない。私はすごい熱量で新規事業に取り組んでいる」とおっしゃるかもしれませんが、仮にそうだとしたら、その熱量と背景にある危機感が、社員の皆さんに十分伝わっていないのではないでしょうか?

赤字脱却に取り組まれた時、H社長には強い危機感と真剣さがあったはず。それが全社員に共有されたからこそ、短期間で黒字化が成し遂げられたのでしょう。それに対して、御社はいま本業の自動車関連製造業が危機的な状況ではないため、新規事業に向ける切迫感は希薄なのではないでしょうか? そのことが「受け身」の空気を生んでいるのだと推察します。


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本記事は、月刊『理念と経営』2025年9月号「悩めるビジネスパーソンにきく 自問自答術」から抜粋したものです。

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