『理念と経営』WEB記事

世の中になくてはならぬ サービスをつくろう

akippa株式会社 代表取締役社長CEO 金谷元気 氏

行動力と情熱を兼ね備えた金谷元気さんは、次世代の事業を生み出す起業家だ。時に、自分の足りない部分を仲間に補ってもらいながら、走り続けている。金谷さんの志の原点を探る。

サッカーからビジネスへ

人間の生活にとって「移動」とは、経済や社会を動かすために必要不可欠なものだ。物流やコミュニケーション、ビジネスやエンターテインメント―。日々の営みにおける「移動」の意味の重さを、近年のコロナ禍における「制限」の中で、あらためて意識した人も多かったのではないだろうか。

大阪に本社を置くakippaは、そんな「移動」というテーマに「駐車場」という視点から取り組むスタートアップ企業である。同社が展開する駐車場シェアリングサービス「アキッパ」は、個人や法人が所有する未使用の駐車スペースを貸し出すプラットフォームだ。

駐車場不足という社会問題を解決するこのサービスは、駐車場を提供するオーナーは空きスペースを収益化でき、利用者は安価で確実に駐車場を確保できるところに特徴がある。スマートフォンやウェブを通じて15分単位で事前予約・キャッシュレス決済できる仕組みで、全国の都市部や観光地、イベント会場周辺など4万5000カ所以上の拠点を提供している。

同社の代表である金谷さんは言う。

「僕らは駐車場の予約サービスにとどまらず、将来的にはEV(電気自動車)の充電インフラの整備や自動運転車のシェアリングプラットフォームを構築し、社会にとって欠かせないインフラの提供を担っていきたいと考えています」

金谷さんがアキッパを開始したのは2014(平成26)年。その5年前に前身となる合同会社「ギャラクシーエージェンシー」を創業した際、彼は夢に破れた24歳の若者だった。

「僕は子どもの頃からサッカーだけをしてきたんです。高校を卒業したときも本気でプロサッカー選手を目指していました」

取材・文 稲泉 連
写真提供 akippa株式会社


この記事の続きを見たい方
バックナンバーはこちら

本記事は、月刊『理念と経営』2025年5月号「スタートアップ物語」から抜粋したものです。

理念と経営にご興味がある方へ

SNSでシェアする

無料メールマガジン

メールアドレスを登録していただくと、
定期的にメルマガ『理念と経営News』を配信いたします。

お問い合わせ

購読に関するお問い合わせなど、
お気軽にご連絡ください。