『理念と経営』WEB記事

「レゴ」に勝った実績が物語る 未来の教材を生む力

株式会社アーテック 代表取締役社長 藤原悦 氏

抜群の開発スピードに加え、時代を10年以上もリードする先見性。アーテックの競争力は「世界」を相手にしても引けを取らない。教育業界で、中小企業とは思えない活躍を見せる同社の教材開発の要には何があるか。

成長を支えてきた2つの美点

学校教材・教育玩具の製造・販売を行うアーテックは、全国の教育現場で使われる幅広い商材を手掛けるメーカーだ。1960(昭和35)年、当初は石膏ボードなどを使った中学校の美術教育向け教材の開発・販売から始まり、後に全国展開を開始。その対象も小学校の図工教材、さらには教育全般のニーズを網羅する形へと広げていった。現在、同社のオリジナル商品は10000種類を超え、現場の要望に応えて開発される新商品はなんと年間1000点以上に上る。

社長の藤原悦さんによれば、同社の成長を支えてきたのは「オリジナリティーと即応力」だという。全国津々浦々の学校や塾の情報を、日々、営業職の社員が吸い上げ、時代の「一歩先」を見据えた商品開発で他社との差別化を図る――。

そのなかで、斬新なアイデアを柔軟に形にしていく原動力の一つになっているのが、「稟議のない開発スタイル」だと藤原さんは続ける。

「わが社にはタイムロスを生じさせる『稟議』がないため、必要と判断されれば社員のアイデアがすぐに形になり始めるんです。そうして変化の激しい教育業界の要望に対応し続けてきたことが、私たちの強みとなっています」

そして、同社の数多の教材の中で特筆すべきが、2014(平成26)年に発売したプログラミング教材の「アーテックロボ」だ。



取材・文 稲泉連
写真提供 株式会社アーテック


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本記事は、月刊『理念と経営』2025年2月号「特集1」から抜粋したものです。

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