『理念と経営』WEB記事
特集2
2024年 10月号
誰よりも社長の理念を体現する
株式会社一家ダイニングプロジェクト取締役副社長 秋山淳 氏
社長の理念を身をもって実現する右腕・秋山淳氏。秋山氏と社長が一心同体なのは、理念が共通しているからだ。社長の夢の実現に奔走する右腕に学ぶ。
飲食事業部を任されるほどの信頼
「日本一のおもてなし集団」を目標に掲げ、飲食やブライダルなどの分野で破竹の快進撃を続ける一家ダイニングプロジェクト。
創業者である武長太郎社長が公私ともに全幅の信頼を寄せるナンバー2が、取締役副社長の秋山淳氏だ。二人はすでに会社の黎明期に出会っている。
「最初は1号店のアルバイト。アルバイトを始めてから1年後に3号店がオープンするタイミングで武長から直接声をかけられ、社員になりました。私と2歳しか年齢が変わらないのに、裸一貫で飲食店を立ち上げ、店では常に先頭に立って接客を行い、新店舗のデザインまで自分で手がけてしまう。その姿がとにかくカッコよくて、飲食業界で働くならこの社長の下でずっとやりたいと思ったのです」
秋山氏は入社後わずか3年で総料理長に昇格する。まだ引き出しもあまりない20代が自分より経験豊富な料理人をマネジメントするのはさぞたいへんだっただろうが、彼はそれをやり切った。
すると、さらなる試練が彼を待ち受けていた。2012年(平成24)、武長社長が年商の半分近くを投資してブライダル事業に参入すると宣言。そのタイミングで秋山氏が、飲食事業部の総責任者という大役を任されたのだ。
「ノウハウもなしにブライダル事業へ参入するのは無謀すぎるという声もありましたが、私は大賛成でした。いかにも武長らしいじゃないですか。ただ、社運を賭けての挑戦ということで、会社の精鋭はすべてブライダルのほうに異動です。そうなると飲食事業部の戦力ダウンは否めません。だから、諸手を挙げてというわけではありませんでしたが、これは『自分がブライダルに集中している間、お前が飲食事業を守ってくれ』という武長からのメッセージだと思って引き受けたのです」
取材・文 山口雅之
写真提供 株式会社一家ダイニングプロジェクト
本記事は、月刊『理念と経営』2024年 10月号「特集2」から抜粋したものです。
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