『理念と経営』WEB記事
特集2
2024年 8月号
コミュニケーションの活発化が社員の創造力をひらく
株式会社ヤッホーブルーイング 代表取締役社長 井手直行 氏
ヤッホーブルーイングは、「雑談朝礼」と称する社員同士の相互コミュニケーション型朝礼を設けている。かつては「お通夜みたい」な朝礼を行っていた。社内の議論を活発化させ、ユニークな商品が多数生まれる組織へと変わった経緯に学ぶ。
チーム作りのために朝礼を改革!
「よなよなエール」で有名な株式会社ヤッホーブルーイングは、1997(平成9)年創業のクラフトビールメーカーだ。他にも、「インドの青鬼」「水曜日のネコ」などユニークでバラエティー豊かなクラフトビールを製造・販売している。
今でこそ採用倍率 100 倍の人気企業に成長したが、以前の社内の雰囲気は暗く、朝礼はまるでお通夜のようだったという。
「創業して 2 年間くらいは、地ビールブームに乗って業績は良かったのですが、ブームが去って業績が悪化し赤字が続くようになると、モチベーションも下がり、辞める社員も増えました。それに伴い人間関係も悪化。朝礼は、私が一方的に業務連絡をするだけの重い雰囲気でした」と井手直行社長は言う。
変わるきっかけは、井手社長が新社長に就任し、ある研修会で「チームビルディングプログラム」を約 3 カ月かけて学んだことだった。
「そこで気づいたことは、“チーム”で成し遂げる成果はすごいということと、いいチームを作るためにはコミュニケーションの“量”が大事だということでした。『昨日何食べた?』といった何げない日常会話の量を増やすことによって、お互いの人となりを知り、それが心理的安全性につながる。
やがて『どうやってこの戦略を達成しようか』といった“質”の高いコミュニケーションに変わっていくというのです。そうしたコミュニケーションの質を高める最適なツールが朝礼だと思い至りました」
雑談朝礼の中身を見てみよう。
本記事は、月刊『理念と経営』2024年 8月号「特集2」から抜粋したものです。
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