『理念と経営』WEB記事

+αを雪だるま式にする 令和に必要な「がんばり方」

横濱コーポレーション株式会社 代表取締役 菅沼勇基 氏

学生だったころとは環境ががらりと変わる社会人1年目。今後、社会人として力を付けていくためには、具体的に何をすればいいのだろうか。「偏差値27」の学生時代を過ごし、いまや年商10億円企業の社長になった菅沼さんは、何よりも「積み重ね」が大切だと語る。

目標達成の喜びを知れば、「負け組」こそ大きく伸びる!

これから社会人になる方にまず私が伝えたいのは、ぜひ目標を持ってくださいということです。なんとしても達成してみせるという目標があるかないかで、 1 日の密度が格段に違ってきます。それに、漫然と仕事をこなしているよりも、目標をもって仕事に取り組んでいる人のほうが、ビジネスパーソンとしてものちのち大きく伸びるのです。

では、どんな目標を立てればよいのでしょう。私は“小さな目標”を持つことを勧めます。いきなり「スティーブ・ジョブズのように世界を変えてみせる」といった壮大な目標を掲げる必要はありません。最初は「1000万円貯める」といった即物的なものでいいのです。

ただし、目標が大きすぎると何から始めればいいかわからず、単なる夢で終わってしまう恐れがあります。そこで、「30歳で1000万円貯めるために、1年後までに100万円貯金する」というように、大目標を分解して小さくし、さらに日付を入れるのです。そうすると、いつまでに何をするといった具体的な道筋が見えてきます。

仕事の場合は、私は会社から与えられたノルマの3倍を自らの目標にしていましたが、「末は社長」のような野望の持ち主でないのであれば、ノルマのプラス20%くらいがいいでしょう。そうすれば4年後には、ノルマをこなして満足している人よりも2倍成長できます。

ただし、やってみて厳しいと感じたら、ためらわずにプラス10%や5%に下方修正してください。大事なのは、目標を達成する喜びをからだに刻み込むことなのです。

私はかつて、横浜の自宅から仙台までママチャリで走破するという目標を立て、 3 日間かけてそれを実行しました。いま考えても何の意味もない目標です。しかし、それをやり遂げたときの感動は想像を絶するものでした。

以来、私は目標を立てては達成することが癖になり、それを繰り返しているうちに、気がついたら年商10億円の会社の社長になっていたのです。

実は、私の中学時代の偏差値は27、成績はビリから2番目でした。超が付くほどダメだったわけですが、そういう人間が一念発起すると、自分の伸びしろがわからない分、どこまでもがんばれるのです。「自分は社会に出るまで負け組だった」と思っているような人こそ、目標を達成する快感を知ると、大きく伸びる可能性があると私は思っています。


【図作成:編集部】

取材・文 山口雅之
写真提供 横濱コーポレーション株式会社


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本記事は、月刊『理念と経営』2023年 4月号「特集 2」から抜粋したものです。

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