企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論
現場力
2025年2月号
周囲との信頼関係を得る 「自主トレ」をしよう!

現場でのリーダーシップとは、主体性、前向きな解釈能力、対人関係能力、成長欲求と貢献意欲です。大谷翔平選手を画面越しに見ていますと、絶えずチームの勝利に貢献しようという姿勢を強く感じます。現場力とはチームの目標を明確に肯定的に決め、実現する力です。
本来の主体性を確立するには?
リーダーシップに関する考え方は多岐に及びます。最も重要なのは「実践」です。常日頃から目標実現能力を磨き、結果をつくる習慣を身につけることです。そのため欠かせないものが、主体性です。①自分で考える、②自分で決める、③自分で計画を立て、④自分で挑む。⑤失敗したらすぐに自分の非を認めて、⑥自分の足らざるを学ぶことです。アイデンティティー(自己同一性)を自分の力で育てる態度です。
なるべく若いときから自らを鍛錬しながら、いざチャンスというときに備えてください。必ずチャンスが訪れます。知識は重要ですが、それにおぼれると判断や意思決定に大きな偏りが起きます。知識に踊らされず、縛られず、支配されるのではなく、それらに「体験」を加えてこそ、本来の主体性は確立されるのです。
主体性を磨く一番の道具や教材は、現場でのさまざまな体験にあります。お客様に????られた体験は貴重な教科書です。あなたのスキルを磨くために、その教科書を開いて体験を生かすのです。
多くの方々にご恩を受けた体験は、人生というノートの一ページです。ページをめくると心の大きな支えとなり、自らを鼓舞してくれます。学校では教えてくれない未来への百科事典です。生きた学問ともいえます。生きた学問は、状況や環境、場所、お客様によって、無意識に判断力や意思決定能力にも生かされてくるものです。
自己効力感は達成体験を通して得るものであり、リーダーシップも体験により強化されるのです。
リーダーには肯定的な解釈能力が求められる
「若いときの苦労は買ってでもしろ」の格言はとても主体性と関係があります。主体性とは健全な対人関係影響力であり、あなたの責任意識を周囲は試しています。「すべての結果は自らがつくりだしている」という、あなたの責任感覚を周囲が認めたとき、リーダーシップが生じるのです。
逆に、自ら引き起こしている問題でも、自分の逃げ道をつくり、他人が源という感情(他責感覚)になる方もいます。不思議と後者は主体性に欠ける場合が多く見受けられます。
対人関係影響力を持ったリーダーは、自分の考えで目標を設定し、チームや組織のために行動します。社内では「目標実現アンバサダー」として、目標設定の重要性を自らの態度で啓蒙し、行動がもたらす結果にも責任を負うことができます。
アンバサダーとは、社内への啓蒙大使のことであり、目標実現の重要性を語り、責任を負うことを厭わない人のことです。組織目標、個人目標を問わず、リーダーシップとは目標実現に欠かせぬものなのです。
主体的な判断力を持つ人や意思決定する人を「責任者」と呼びます。責任者は困難なことにも肯定的な解釈能力を持ち、素直に問題解決に尽くします。くり返しますが、チームの勝利を優先するのもリーダーの役割です。
また、自己成長や、自らの貢献度に価値を感じる力や、失敗してもすぐに「すみません」という素直さもリーダーの資質です。
責任とはその人の感覚・感じ方です。あなたが何に価値を置いているかも大事なことです。何事もまずは自分で考える、自分で決める、自分で素早く行う、その連続性が大切です。組織への貢献であり、リーダーシップの発揮です。
本記事は、月刊『理念と経営』2025年2月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。
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