企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論
現場力
2024年11月号
努力は必ず報われる。 仕事のできる人になろう

仕事は「仕事力」「人間力」を磨きます。人間力は右脳を鍛える体験で向上します。また、仕事は「考える力」を養い、左脳を鍛える最高のツールです。問題が多いほど、人間力・考える力の両方の交流を果たす脳梁などが機能して、解決策が生まれます。
「苦労は買ってでもしろ」の真意とは?
「苦労は買ってでもしろ」という言葉は、どういう効果をもたらしてくれるのでしょうか。研究開発などの現場は苦労の連続です。しかし、必ず報われるようになっています。
第一に「人間力」を鍛えます。第二に「考える力」を培います。第三に「仕事力」を高めます。世界一の自動車メーカーになったトヨタの創業者は、国内自動車産業の発展を意図した豊田喜一郎氏です。腕のいい織機の技術者を集め、一九三三年型のシボレー車を持ち込んで、分解と組み立てを繰り返し、自動車の構造を全身で記憶するように訓練しました。
これらは意味のないことのように見えますが、毎日毎日繰り返すことで、自動車の構造全体が、大脳新皮質や大脳辺縁系の右脳左脳に記憶され、分解・組み立ての訓練で全身が素早く動くようになるのです。
覚えるまでは苦労でも、失敗を重ね、徐々に熟練することで、世界一の販売台数を誇るまでになるのです。ずぶの素人であっても、苦労に苦労を重ねて数年、十数年かけて完成させる場合が多くあります。偉人伝や歴史上の人物を見ると、苦労が報われ、残りの人生を豊かなものにしていく様子がうかがえます。
最近は技術が進んだ分、何事もインスタントになっていますが、どんな仕事でもスランプがあり、壁にぶつかることもあります。しかし、「継続は力」となって、その道のスペシャリストになっていくのです。
現場の方々は全員が経営者です
ここでは企業経営と全く同じ考えとして、あなたは生まれてから死を迎えるまでの「自分の命の経営者」と定義します。人生を豊かにするには、企業経営と同じように、まず経営資源が必要です。命の経営者ですから「無理が効く体力」「時間」「人的ネットワーク」「資金」「知識」「強み・弱みの認識」「能力開発」などです。
「知識」が少なければ、命の経営をするには資源不足です。仕事の知識を多く持ち、実践して成果をつくれば、それだけ「資金」が手に入ります。能力を日頃から開発していれば、高品質で、付加価値が高い命として周囲は良い評価をします。
また、「どんな人があなたの周りにいるか」は、ビジネスの上でも重要なように、「自分の命の経営者」は良い人との交わりに気をつけています。学ぶことが好きな人やベストを尽くす人に囲まれると、困ったときに彼らは解決の方向へ導いてくれます。
「時間」は最大の経営資源です。仲間が悪いと無駄な時間の多い人生となり、資金にも恵まれなくなります。「自分の命の経営者」としては、失格の烙印を自分で押していることになるのです。
本記事は、月刊『理念と経営』2024年11月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。
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