企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

大きな目標を持つと新しい景色が見えてくる

 目標を持つことで仕事にやりがいが生まれ、それによって人生が豊かになり、生きがいができます。激変の時代だからこそ、社内の「目標実現アンバサダー」となってトライ&工ラーで目標実現に挑みませんか。
 一%良くなった状態で三六五日過ごす
 社長力・管理力でも述べました。あなた自身の能力開発や仕事の成果、お客様の喜びづくりのために「一%良くなった状態」で三六五日過ごすと、一日では一%良くなります。その一%を三六五乗すると、約三八倍の成長を果たすことになります。
 現場力とは、目標を持って活き活きと仕事に取り組む力のことです。もし指示待ちの癖が身についてしまったら、おそらくあなたの気持ちは奴隷のようになります。そうなる前に、いち早く気づいて改革してください。より向上心を高めて努力していけば、生涯賃金も上がり老後の心配は要らなくなります。
 目標を持つことは、今の状態をさらに良くするために不可欠な行為です。自主性や主体性を高め、あなたの強みを発揮する最大の機会になり、人生も仕事も楽しくなって、経営にも参画できるのです。
 一例を挙げると、滋賀県にある「びわこホーム」という会社に、森島靖子さんという人がおられます。今から一年半前、彼女は何事に関しても悲観的で、いつも受け身で仕事をしていました。同社の高木光江社長も困っておられたようです。
 森島さん自身も、①仕事が面白くない、②やりがいを感じない、③仕事を与えられても「自分にはできない、やれない、無理だ」と、いつも否定的な日々を送っていたそうです。
 ところが、「目標実現アンバサダー」のワークショップに参加して、体験学習という効果性の高いメソッドで飛躍的に変わっていきました。①本来の自分、②自己の能力、③可能性に気づき、④自分でもやれるという「マインドチェンジ」ができたのです。彼女は思い切って建築部コーディネーターの責任者になるという目標を設定し、期日も明確にしてそのための学びにも着手しました。
 大きな目標を持つことがもたらす効果
 それまでは結果を出せなかった森島さんは、「九九%の法則」から飛び出したのです。一日一%の"できない、やれない、無理だ"という、本来の自分の能力の発揮を妨げていた考え方を、「一%良くなった状態」で三六五日過ごす考え方に革新したのです。
 森島さんだけではありません。マインドチェンジして目標を持つことで、会社も、社長も、幹部も、お客様も、今まで見えなかった世界や景色が見えるようになるのです。①日々が充実し、②目標に向かうことの喜びを手にし、③受け身から自主性へ、④他人事から自分事になって責任感が高まり、⑤今までストレスと感じていた仕事が、⑥自分の人間力を高め、⑦考える力を蓄えるためにあり、⑧結果として仕事力が身についていき、⑨お客様の「ありがとう」の声が多くなり、⑩自らの感謝力を高めることで、リフレクション(振り返り、反省)ができるようになり、⑪不満だと思っていたことは、すべて自分の可能性を高める一番の近道だったと気づきます。
 こうした一連の目的を達成するためのメソッドとは、目標の意味や目的を達成するための決められたやり方のことです。私もスタンフォード大学客員研究員時代にそのメソッドを修得し、ワークショップを企業内やオンライン、リアルで行っています。

本記事は、月刊『理念と経営』2021年7月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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