企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

「13の徳目」に記入すれば「仕事の達人」になる

時間をどのように使っていますか。人間の差は能力ではありません。何に時間を使うのか、その熱意と考え方ですべては決まります。今週のタスクマップをつくり、仕事能力を磨きませんか。あなたのすべての能力が形になって現れます。

米誌が発表したある実験結果

アメリカの『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌は、一九二二年創刊の研究論文集です。最近、「セルフ・アウェアネス」(自己への気づき・自己認識)という研究が発表され、
一つの実験が検証されています。
 例えば、Aグループの100人に、毎日仕事を終えて帰った後、十五分だけ今日一日を振り返るように指示しました。
 そして、何も指示しなかったBグループの100人と比較してみると、Aグループは何も指示されなかったBグループに比較し、10日後で23%も生産性が上がった、という結果が出たのです。
 「13の徳目」の冊子が七月から新しくなりました。これまでの①質問に対する考え、②今日の徳目、③今日の目標・やるべきこと、④良い習慣をつくる『13の徳目』、⑤今日の振り返りと気づき、⑥今日のありがとうに加えて、今週のタスクマップとして効果的な時間術を四分類にしたのです。重要度と緊急度をクロスさせて、仕事調べを毎月、毎週、毎日行うというものです。
 一つ目は重要かつ緊急な仕事、二つ目は重要であるが緊急ではない仕事、三つ目は重要ではないが緊急な仕事、四つ目が重要でなく、緊急でもない仕事です。今月のタスクマップを作成し、それを週毎に分けて着々と進めればいいのです。
 現場力とはタスク能力を高め、生産性を上げるだけではなく、人間力・考える力・仕事力・感謝力を日々養うことです。魔法のようにすぐ結果が出るわけではありませんが、この1ページへの記入作業で自分を振り返り、それを日々習慣化することで、間違いなく人間力・考える力・仕事力・感謝力が身につくことがわかりました。研究では第三者のアドバイスや意見を聞くことで、より深い自己への気づきになることが明らかになっています。

考える力や判断力、人間力までも養える

第三者からのアドバイスとは、直属の上司や社長から“赤ペン先生”をしてもらうのです。社長が多忙で赤ペン先生が難しければ、仲間同士でもいいでしょう。『ハーバード・ビジネス・レビュー』の論文でも第三者の評価が大事だと述べています。
 緊急度は、早急に対処しなければならないかどうかです。放置してしまうと、非常に重大な事態となり、その対応にさらに手数を取られてしまう度合いのことです。
 重要度は、仕事の本質や影響に関する度合いが高く、未来を決する内容のものです。自分の人生や目標実現、会社やお客様への影響の大きさの度合いのことです。
 この二軸を判断することそのものが考える力を高め、判断力や仮設思考、戦略思考を磨きます。そして、それを実践することで人間力が高まります。しかし、一人で仕事はできませんから、お互いに協働の自発性を発揮して、仕事能力を強化することができます。
 結果として、仕事を達成することで、職場の仲間に深い感謝力が生じます。社風も良くなり、自信もつき、おのずから仕事が楽しくなって、「ありがとう」のあふれる職場になっていきます。

本記事は、月刊『理念と経営』2019年12月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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