企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

自分の仕事を「天職」と思い取り組んでいますか

田舞 徳太郎(月刊『理念と経営』発行人代表、日創研グループ 代表)

故郷のために誠を尽くし、友のために涙を流し、自分のために汗を流す―。この3つを備えた企業が㈱ミヤザキです。36校の小中学校に各100万円を寄付し、見事に故郷に真心を込めています。どうしてそれができたのでしょうか。

故郷・宮崎県小林市に誠を尽くしているミヤザキ

この「三位一体論」の事例に、よくミヤザキを取り上げていますが、決して身内贔しているわけではありません。山之道廣社長が故郷のために、「この小林を〝樹脂加工の街〞にしよう」と、一つのビジョンを掲げるところに、この会社の偉大性があるのです。社長も幹部も現場も力を合わせ、すでに五つの工場を稼働させています。

企業経営は「論より証拠」であり、どんなに立派なことを述べても、社会への貢献度が低ければ、必ず行き詰まります。すでに25年、われわれの研修を導入され、「人づくり」に尽力して、優れた現場力で戦う経営姿勢は、われわれ中小企業の模範と言えます。

前年度の売上高は、20億円強です。しかし、利益は8億5000万円という驚くような業績をつくっています。グローバルな新技術の台頭の時代に即した、特殊な技術の提供を行っています。差別化戦略で他社との競争優位をつくりあげて、樹脂加工市場で断トツに優れた〝絶対差経営〞を目指しています。

本社は埼玉県日高市ですが、何とか故郷に恩返しがしたいというビジョンを掲げ、その最初の1年目で遭したリーマンショックも、社長・幹部・現場が一体で乗り越えました。決して楽して業績をあげるという発想ではなく、三位一体経営が功を奏しているのです。

現場力とは「会社と共に在りたい」という気持ちのことです。実際に稼いでいるのは上層部が2割、残りの八割は現場の人たちです。ミヤザキでは、特別賞与の配分が現場は100万円という驚く状態が五年間続いています。生まれ故郷の人々を大事に育てることを通して、故郷には誠を尽くしているのです。

経営の阻害要因は、理念とビジョンの共有の希薄さ

私はいろいろな企業を見ています。会員企業は1万3000社を超えていますが、中小企業は決して良い会社ばかりではありません。

本記事は、月刊『理念と経営』2019年2月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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