企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

未来に明確なビジョンを示せば、現代の若者も燃える

日本はいろいろな技術を戦後アメリカの政策で縛ばられてきました。
1つが航空技術です。日本は戦前の一時期、航空技術はアメリカを凌のいでいました。
ホンダジェットが飛び三菱のMRJが試験飛行に成功し、はやぶさ2が「リュウグウ」に着きました。現場力のおかげです。

日本の現場力を金まみれにさせるな

ホンダジェットは、セスナ機では世界一の販売機数です。本田宗一郎さんが11歳のときに、父親の自転車を20㌔漕いで、
航空ショーを見に行き淡い夢を見てから100年後の快挙です。
1948(昭和23)年、本田技研工業は自転車にエンジンをつけて走らせます。原動機付自転車、いわゆる「原付」の原型です。
そして、わずか15年後に自動車製造に参入します。部品点数の多い自動車への参入ですから、リスクといえばリスクであり本田宗一郎さんの一大決心でしょう。
ところが、本田宗一郎さんはこの前年に、「国産軽量飛行機の設計者募集」という新聞広告を打っているのです。
そして、単に飛行機を造れるという動機だけで後に代表取締役に就任した吉野浩行氏は入社を決意します。
生活は豊かになっても、当時の人間と比べて真に内的動機で生きている人が、いま日本に何人いるでしょう。
われわれは当時の志の高かった青年たちを見習わなくてはいけません。未来に明確なビジョンを示せば、いまの若者も燃えるのです。
若者の潜在能力を殺しているのはわれわれであり、一部の経営者、一部の財界人、一部の政治家、一部の官僚、一部の教師、そして親たちです。
リラックスすると、脳内ホルモン物質のセロトニンやドーパミンが出ます。ところが、さらに休日を増やしてリラックスをさせすぎると、人間は無気力になっていきます。
やがてスマホのゲームなどにはまるようになってしまうでしょう。WHO(世界保健機構)が最近「ゲーム障害」を疾病として認定したほどです。
職業に貴賎はありません。しかし、「人の不幸の上に自らの幸福を築いてはならない」という観点から言えば、
もっと真剣に人間的視点で物事を捉えるべきです。金融がだぶつき、世界のGDP(国内総生産)の4倍以上の資金が溢れ、
お金がお金を生み出す虚構の経済は、多くの人間を不幸にしています。
市場経済を唱えたアダム・スミスの本意は、いまの欲望むき出しの姿ではなかったはずです。

本記事は、月刊『理念と経営』2018年9月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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