企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

前向きな危機感が企業永続や顧客満足を生み出す

すぐやる習慣を持った人の多い会社は発展します。しかし、すぐやる習慣がない人が多いと、いろいろな問題を起こします。人間に大きな差はありません。その差を埋めるために、自己認知(気づき)の場を与えてください。

ぐずぐずしていては時代に取り残される

   700万年前の太古の昔より、人類は二つの本能の力によって生き延びてきました。自分を守るための「恐れ」、つまり危険を感じる力と、生き物としてもっと大きな「快」を得たいという力です。危険を感じる力は重要で、家族や一族を守ろうとします。事実、社長は自分だけではなく、会社を守り、働く社員さんを守り、お客様を守る立場です。恐れを感じる力は最大の社長力です。
 恐れは生存のための信号や合図である、と前向きに捉えてください。優れた社長は「現状維持」を喜びません。絶えず未来を見据えて「このままの商品力や技術や人財で、わが社はあと何年持つか?」と緻密に考えます。つまり、有能な人ほど危機感を持っているのです。危機を回避しようという心が「すぐやる習慣」を育て、誰よりも素早く結果をつくりだしていきます。
 「企業経営は順風満帆ばかりではない」「歴史は栄枯盛衰の繰り返しだ。どうしたら衰退を防ぎ、発展させられるか」「そのために何をなすべきか」と常日頃考えているから、無意識のうちに「すぐやる習慣」が身に付くのです。ぐずぐずしていては時代の潮流に取り残されます。
 もちろん、何でもすぐにやればいいという安直なことは勧めません。物事の重要性、緊急性を見分ける力も必要です。しかし、「すぐにやる習慣」ほど重要なものはないのです。われわれには「何故やれないのか」という口実や言い訳を考える思考習慣が身についてしまっています。思考にブレーキが働いているのです。社長力とは自ら率先して「すぐやる習慣」を証明してみせる力です。われわれは大企業ではありません。中小企業なのです。すぐにやって、結果をつくって、それでいくらの世界です。悠長なことを言っていられない時代です。

「すぐにやる習慣」を身に付ける四つの条件

 私はセミナーや講演で、「すぐやる習慣」を身に付けるための四つの条件を伝えています。
 一つ目は恐怖という本能の最大活用です。いち早く危険を察知して問題意識に転用するのです。自社や自分の人生にそういう危機が存在するかを見極める力が社長力です。
 「あったらいいな」のCMで著名な製薬会社は、のんびりと「あったらいいな」と考えているのではありません。この会社の会長は、「のたうちまわって良い商品を作っている」と友人に漏らしていたそうです。
 危機感の欠如からは何も生まれてきません。「前向きな危機感」が、企業永続やお客様満足には不可欠です。危機感の欠如が「ぐずぐず癖」をつくるのです。
 しかし、恐怖心や問題意識ばかり煽ってもうまくいきません。「すぐやる習慣」を身につける二つ目の条件が、「自社の明確なビジョン」を持つことです。いつの時代も問題には必ず解決の糸口があります。その問題を解決した姿がビジョンです。わが社は三年後にこうなっていたい、という明確な目標がなければ「すぐやる習慣」は身につかないのです。ビジョンを実現したい、目標を達成したいという気持ちを持ち続けることが「すぐやる習慣」「結果にコミットする習慣」を身に付けさせます。

本記事は、月刊『理念と経営』2020年4月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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