企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

自分の“舵の切り方”に素早く気づき、革新すべきは改める

エジソンはすべての成功は「99パーセントの努力と1パーセントの閃き」と断言しました。その真意がどこにあったかはさまざまな議論があります。働き方改革の対策は、いったん、自分の努力を否定して、閃きを問い直すことかもしれません。

早く自己に気づき、社長自らが改革をする

誰もが自分の念いを信じています。社長が信念を失ったら、まさに糸の切れた凧のように迷い、惑い、それどころか、幹部も社員さんも不安がるでしょう。社長には〝毅然〞とした生き方が求められます。

しかし、われわれの「信念」は偏った側面もあり、100点満点ではありません。生誕から2500年以上経過した今も〝万世の師表〞と仰がれる孔子でさえ、「德の修まらざる、學の講ぜざる、義を聞きて徙る能わざる、不善の改むる能わざる、是れ吾が憂なり」〈徳が身につかないこと、学が究められないこと、正しい道を聞いても行うことができないこと、悪い行いを改めることができないこと、この4つが常に私の心をいためるものである〉と、述而第七で述べておられます。

信念と否定的な観念は紙一重です。私などもいろいろな教育カリキュラムをもって日夜努力していますが、私が間違ったら「とんでもないこと」をお伝えしてしまうことになります。

感動だけを引き出し過ぎると、受け手側には喜ばれます。しかし「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」とあるように、感動に溺れてしまえば、肝心の足元が見えなくなります。自社の現実を直視せず、感動ばかりを求めている人もいます。肝心のタスク機能が欠如すれば、危機を招きます。中庸が大切です。

特に、働き方改革にいち早く対応するには、業務分析、仕事分析、作業分析などの冷静さが求められます。「現状維持は後退」ともいわれますが、必要でない業務や仕事、作業はないかなど、社内にある無駄を発見することです。まずは、社長の自己革新力が問われます。

すべては社長力に遠因があり、①自分の信念のどこに誤りがあるか、②自分の信念のどこが不足し、③どこが過剰なのか、早く「自己」に気づき、社長自らが改革をしなければ、何も変わりません。

誰よりも働いていて業績が上がらない人がいる

私は長年、うまくいく人やそうでない人の「固定観念」の研究を行ってきました。必死に努力しているにもかかわらず、なぜか、うまくいかない。誰よりも働いてはいるのです。しかし、なぜか業績が上がらず、生産性も悪い。働く人の喜びを創れていない。そういう人がいます。

本記事は、月刊『理念と経営』2018年3月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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