企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

現状に安住し満足するのは、経営の最大の敵である

ブリヂストンの元CEO・荒川詔四さんの著書に『優れたリーダーはみな小心者である。』(ダイヤモンド社)があります。
小心者は真の答えを深く思索するのです。その上で、決断したものには果敢に挑むことが社長力なのです。

現在や未来を深く思索しいかにトレンドを見極めるか過日、約2000名の経営者の方々に大阪の国際会館にお集まりいただいて、全国経営発表大会を行いました。すでに24回目の大会です。
中小企業経営者の方々が必死に努力する姿は、主催者側として毎年ながら感動します。

時代を見据えて素早く経営革新し、IoTセンサー基盤関連に取り組んでいるK社は、売り上げ8億8970万円、経常利益は2億5164万円を上げています。
多くの企業が、目先だけの一時的流行に惑わされた〝ファッド〞な経営をする中で、現実や未来を深く思索し、〝トレンド〞を見極めていかに経営をしていくか、が問われる時代です。

1980(昭和55)年、米国の未来学者アルビン・トフラー氏は、石器時代から農耕を覚えた時代を「第1の波」、次に産業革命で人類を豊かにした時代を「第2の波」と捉えました。
そして、やがて「第3の波」、すなわち、情報革命による脱産業社会(情報社会)が押し寄せると、日本青年会議所主催の講演で、われわれに警告されました。

実際、いまやITを活用したさまざまな技術革新が起きている中で、AIやIoTを含めて「第3の波」の渦中にあります。
どんな事業を行う上でも、思索・学問・実践を繰り返して、知識・情報化社会に挑む時代になったのです。

社長力とは、そうしたメガトレンドを見極め、深く思索する力のことです。思索とは、いまのままの製品や技術でいいのか、いまのままの経営スタイルでいいのかと疑問を持つ力のことです。
現状に満足しているとき、人間の思索は限りなくゼロの状態になります。

デカルトの「方法的懐疑」が企業の経営革新を促進する

フランスの哲学者ルネ・デカルトは、われわれが日頃、何げなく生きていて、何の疑問も持たないことに疑いを持ち、「方法的懐疑」という哲学手法を唱えました。
物事や考え方を確実なものに到達させる手段として、「懐疑」という方法を体系立てたのです。

本記事は、月刊『理念と経営』2018年12月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

成功事例集の事例が豊富に掲載
詳しく読みたい方はこちら

詳細・購読はこちら

SNSでシェアする

無料メールマガジン

メールアドレスを登録していただくと、
定期的にメルマガ『理念と経営News』を配信いたします。

お問い合わせ

購読に関するお問い合わせなど、
お気軽にご連絡ください。