企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

理念なき経営は罪悪ですが、戦略なき経営は御伽噺(おとぎばなし)です

企業経営を「いのちの営み」と考えなければいけないと、慰霊の旅を通じて強く感じました。
われわれは真剣に「いのちとは何か」を自分に問い、悔いのない自社の経営のあるべき姿を求めるべきです。

「いのち」を考えることは社長の「人間力」を磨きます

窪島誠一郎先生のご本に触れたのは、10年ほど前、長野県の松本市での講演の帰りでした。
『無言館』というタイトルに心魅かれ、飛行機の中で涙ながらに読ませていただきました。
小誌に連載されている「一枚の繪」は、絵画に志を持った若者が思い半ばで筆を折って戦地に赴き、いのちを成就させることもなく散っていった短い人生を悼む文です。
毎回、身の引き締まる思いをさせられる「一枚の繪」は、いのちとは何かという問いかけを私自身に迫ってきます。
人間とは何か、いのちとは何か、生きるとは何かを深く考えさせてくれます。「いのち」を考えることは企業経営の根幹であり、社長の人間力を磨くものです。
過日、今上天皇様が3年前にご訪問された日米激戦の地パラオを訪問しました。パラオはスペインの植民地でしたが、
ドイツが買い取り、第1次世界大戦後の1919(大正8)年、日本が委任統治するようになった共和国です。人口2万人ほどの小さな国ですが、
非常に親日的で、戦前の日本の統治政策の基本を考えさせられた旅でした。日本はまずインフラ整備に力を入れたようです。案内役の方々もとても日本に好意的でした。
しかし、日米激戦の悲劇の地「ペリリュー」の戦跡旅は辛いもので、いま思い出しても涙が出ます。1944(昭和19)年の後半は、
すでに日本軍は連戦連敗で、パラオ周辺のマリアナ諸島は制海権も制空権も失い、日本の船舶は撃沈され、
各日本軍基地は米軍の圧倒的戦力で攻撃につぐ攻撃に晒されました。
パラオのペリリュー島には当時東洋一の飛行場があり、米軍はこの長さ1,600㍍、横1,200㍍の滑走路を持った飛行場を奪い、
日本本土の爆撃基地の一つにしようとしたのです。悲劇はここから始まります。

本記事は、月刊『理念と経営』2018年8月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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