企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

トライ&エラーを繰り返して、人は成長する

自分の強みとして弱みに気づく力が可能思考能力です。現状に満足せず、さらに高い目標を持つことです。あなたは自分の人生の経営者です。自主性・主体性・人間性を磨き、人間力・考える力・仕事力・感謝力の四つの発揮能力を身につけましょう。

素直に気づく力は人間本来の強みです。

 働くとは「ハタ(傍)を楽にする」ことで、「働いている時」は自分の強みを発揮しているときです。現場力とは可能思考能力の高い職場のことです。誰もが素晴らしい強みを持っています。強みを駆使してハタを楽にする力を発揮することにより、貢献意欲が満たされ、自己効力感も生まれます。貢献意欲や自己効力感は可能思考能力の源泉なのです。
 例えば「ハタに迷惑をかけた」と気づいたら、すぐに事実を受け入れて素直に反省することです。誰もが過ちを犯すし失敗もします。しかし、そういうときは、自分の弱みがどこかで表に出たときです。素早く気づいて自分の過ちを認める力も可能思考能力です。その誠実な態度に、多くの人の支援が集まり、達成体験、働く喜びも得られます。仕事の目的や自分の業務の意味の理解も進み、すべてが前向きに好転するのです。素直に気づく力は人間本来の強みです。
 特にこういう厳しい経済情勢で大事なのがチームワークです。チームワークとは自分の強みを最大限出し合い、お互いの足らざる部分を補いあって、協働の自発性を発揮することです。

物事は体験しないとわからない

 可能思考能力を高めるメソッドがあります。メソッドとは教科書通りの方法ではなく、自分で考えて体験して会得するものです。困難に遭っても落ち込まず、称賛を受けても有頂天にならずに、自分なりに考えたベストな方法のことです。
 私は、多くの企業の事例(ケース)を集めたケース・メソッド授業を行っています。参加者それぞれの視点でテーマに添って議論し合います。企業経営の答えは一つではありません。人間力・考える力・仕事力・感謝力を磨く上でも、自分で解決策を見つ
け出していくことが大事なのです。
 そのためには、管理力でも伝えましたが、三段階の手順を有効活用することです。第一段階はエクスペリエンス(体験)です。物事は理論ではなく、体験しないとわかりません。体験学習が「気づき」を生みだす重要なカギなのです。
 通常、体験していろいろなことに気づきます。現場力とはもう一つ高い視点で気づきを体験することです。まず、トライ&工ラー(試行錯誤)をしてください。そこから学ぶのです。
 自動車のホンダの創業者である本田宗一郎氏は、「見たり聞いたり試したり」と言っています。また、サントリーの創業者、鳥井信治郎氏は、「やってみなはれ。やってみな、わからしまへんで」という名言を残しています。
 ただ、体験したら、必ず次のステップを踏むことが大切です。

本記事は、月刊『理念と経営』2022年9月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

成功事例集の事例が豊富に掲載
詳しく読みたい方はこちら

詳細・購読はこちら

SNSでシェアする

無料メールマガジン

メールアドレスを登録していただくと、
定期的にメルマガ『理念と経営News』を配信いたします。

お問い合わせ

購読に関するお問い合わせなど、
お気軽にご連絡ください。