企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

経営革新の前に、一念発起して自己革新しよう

福沢諭吉は、見知らぬ文字を見て英語だと知り、堪能だったオランダ語から一転、プライドも何も捨てて英語を一から学びます。アナログを生かし、デジタルを駆使した「ハイブリッド経営」にトライしませんか。

三つのステップを幹部も実践しよう

  今ほど、管理力の大切な時代はないでしょう。日本が大幅に遅れたDメ(デジタル・トランスフォーメーション)を自社内に、素早く導入して、新しいビジネスモデルの模索や、コストの削減など、コロナ禍で受けたマイナスを早めに立て直す方策を考えることが急務です。
  幹部は、①社長にイノベーションを勧め、②現場からアイデアを募り、3若手を経営に参画させて、従来の経営から脱却して、できることから改革を始めるべきです。そうした具体策に速やかに着手しなければいけません。
  中堅中小企業のITリテラシー(ITを理解し操作する能力)が高くないことは当然です。政策としては遅いと思いますが、菅義偉総理はデジタル庁を新設して、広く国民に啓蒙し、中堅中小企業にも促進を図ろうとしています。
  しかし、議事録の改竄、あるいは必要書類が故意に黒く塗りつぶされるなど、実につまらないことで国会は空転しています。政治不信はピークに達しているような気がします。
  ビジネスにも哲学がなければならないように、それ以上に、政治にも理念や哲学が求められます。国民の一人としてもまだまだ努力が足りないものと感じていました。堅実な布陣で菅総理には活躍を期待しています。

日本が行き詰まった原因は何か

  福沢諭吉翁の『学問のす>め』は、人間の平等主義を啓蒙し、そのためにも学問の必要性を説きました。人間の上下や幸不幸は、ーに学問の差であることを熱心に説いたものです。そして、当時の日本人の多くは、海外からの新しい知識や、技術や、情報を国内に吸収することに熱心でした。黒船来航以来、国際的危機感が強かったからです。
  ところが、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と世界からおだてられてから、われわれは慢心したのでしょうか。バブル崩壊で失意に落ちたのでしょうか。いろいろな国際指標は見るも無残な状態です。哲学なき経済、哲学なき政策、ビジョンや理念なき政治と、いよいよ日本は行き詰まっている状態であることを認識すべきです。
  シリコンバレーだけではなく、韓国や中国などは「6G」というとてつもない通信技術の開発をしています。そうした認識を正しく持ち、民間が時流をしっかりと取り込んでいくべきなのです。かつて、下級武士として悲哀を味わいながら、諭吉翁はオランダ語を原書で読めるようにと、三歳のときに大坂から中津に戻り、一八年育った中津を後に長崎に行き、その後、大坂に行って、蘭学の適塾で学びます。そのときの諭吉翁の旅立つ心境が次のように述べられています。
  「ほとんど家財を売りつくし、古寺のように荒れ、赤貧洗うが如きその中に遺してきた母の、病み上がりのやつれた顔だけが浮かんでくる。諭吉は眼を閉じ、祈るような気持ちで『俺は頑張るぞ』と誓うほかに、沈ん
だ気持ちから抜け出す方法は見つからなかった」(小島直記『福沢諭吉ー―現代人が置き忘れたもの』コスモ教育出版)

本記事は、月刊『理念と経営』2020年12月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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