企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

現場で苦労している部下ほど、上司の気持ちを肌で感じている

美智子皇后陛下は、今上天皇ご退位に際し、母校の学生時代よく学長が「経験するだけでは足りない。経験したことに思いをめぐらすように」と言われたことを、幾度となく自分に言い聞かせて、60年を過ごされたそうです。われわれも恩師の言葉を思い出しましょう。

有能な経営幹部ほど、人に感謝する気持ちが強い

美智子皇后陛下は平成最後のお誕生日を、10月20日にお迎えになり、ご成婚以来のご心境を次のように語られました。「皇太子妃、皇后という立場を生きることは、私にとり決して易しいことではありませんでした。与えられた義務を果たしつつ、その都度新たに気付かされたことを心にとどめていく―そうした日々を重ねて、60年という歳月が流れたように思います。学生時代よく学長が『経験するだけでは足りない。経験したことに思いをめぐらすように』と云われたことを、幾度となく自分に云い聞かせてまいりました」

われわれの誰もが、恩師に影響を受けています。美智子皇后陛下のように、鮮明に恩師の言葉を覚えていて、その言葉を心の支えとして乗り越えてきた方々も多いでしょう。敬う人を持ち、受けた教えを思い出すことは最大の喜びであり、苦労をした分、その言葉が生きてくるのです。

管理力とは、人を敬い、人に感謝する気持ちの強さのことです。教育・研修・講演を含め、多くの方々とご縁がありました。その中で有能な経営幹部ほど、人を尊敬する気持ちや感謝する気持ちが強いものです。お客様や上司だけではありません。一番大切なのは部下に対しての感謝です。現場で苦労している部下ほど、上に立つ者の気持ちを肌で感じています。あなたの労いを求めているのです。

今上天皇と美智子皇后両陛下は、われわれ国民の無事を切に思われ、恩師の言葉を支えにして、国家の安泰のために幾多の献身を積み重ねてこられたのです。

人の上に立つということは、多くの人を支援することです

美智子皇后陛下は、1957(昭和)年に聖心女子大学文学部外国語外国文学科をご卒業され、その後にご成婚されました。お誕生日の談話には、幾多の複雑なお気持ちが述べられていますが、そういうとき、聖心女子大学長の「経験するだけでは足りない。経験したことに思いをめぐらすように」とのお言葉をかみしめられました。

本記事は、月刊『理念と経営』2019年1月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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