企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論

社長のビジョン共有と啓蒙のために革新的提案力を持て

働く意味が大きく変わろうとしています。管理力とは、自社のビジョンを働く人々に明確に伝え、自社で働くことがどんな意味を持っているのかを理解させ、働く人々のGRIT(やり抜く力)や潜在能力を引き出す力です。

なぜ、ここまで政治家の志が下がってしまったのか

いろいろな大手企業の不祥事が報道されました。「鉄は国家なり」という名言は、われわれ日本人の矜持だっただけに、日本製品の品質に対する神話は崩れようとしています。これはいかに志が低くなったかの象徴であり、われわれは今一度原点に戻って、志の高い企業経営を目指さなければいけません。

2017(平成29)年、経済同友会の小林喜光代表幹事が、記者団の質問に次のように答えています。昔は辛口な経済人がいました。この安倍政権にべッタリの経済人が多い中で、久しぶりに、われわれ経営者や幹部の言いたいことが、本音がお聞きできたようで気持ちがスッキリしました。

記者の質問は、教育無償化の財源に関するものです。小林代表幹事は次のように言いました。「出ずるを制するのが先である。高齢者に比較的優しい税制や社会保障、さまざまな分配の原理も含め、出ずるを制することを、今回の政治状況の中でも誰も発言していない。日本の民主主義は、政治の制度設計を考え直す重要な局面に来ているのではないか。もっと言えば、かつての政治家には、自分の票ではなく、国のために動いていた人もいた。すなわち、ステーツマンシップ(政治家としての心構え)を持っていて、自分は選挙に負けても、これが国にとって重要だと発信した人たちがたくさんいた。なぜここまで政治家の志が下がってしまったのか。個人的に非常に残念である」

私は昨年の総選挙で、与野党の中に誰もこうした見識のある政策や意見がなかったことにあきれました。愚かな候補者は「消費税をなくします」と、まさにポピュリズムです。ポピュリズムとは、大衆迎合主義ともいわれ、一般大衆の利益や権利や不安や恐れを利用して、巧みに票をかき集める政治のことです。

安易な仕事をする幹部には声を荒げて叱った幸之助翁

幹部は、社長の判断や安易な指示に対して、熟慮せずに順応したり、依存的になってはうまくいきません依存的な幹部ほど自主性に乏しく事なかれ主義です。しかし、無意識に根底には不満が潜んでおり、何かの拍子にに感情丸出しで反抗的となり豹変します。それは、常日頃の自分の革新的提案力がないことによるいら立ちの表れです。こういう幹部になってはいけません。

本記事は、月刊『理念と経営』2018年1月号「企業の成功法則 社長力・管理力・現場力 三位一体論」から抜粋したものです。

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