11月号読みどころ(2)
 「コンタクトプローブ」というIC通電検査機械の
 部品分野で国内第2位の生産量を誇る
 株式会社喜多製作所さんの読みどころについて
 ご紹介させて頂きます。
 特に製造業の方は
 KFS(Key Factor For Success)、
 要は成功するための鍵になる要因を学んで頂ける
 最高の事例ですね。
 さすが業績を伸ばされている企業です。
 
 経営理念は、
  「お客様企業の付加価値創造に貢献します」
 製造業が陥り易いプロダクトアウトではなく、
 お客様のニーズに徹底して応える姿勢を
 貫かれています。
 「こんな商品ありますか?」に対して、
 それはどういうニーズなのかを徹底的に追求し、
 より顧客満足につながる提案をされています。
 まさにお客様にとっては、
 かゆい所に手が届くという実感でしょうね。
 
 しかし、急に思い立って
 「オンリーワン」が出来る訳ではありません。
 そこに至るまでには、
 見落としてはならない相当の苦難と
 乗り越える強固な可能思考が必要です。
<父の会社の倒産>
 社長の敏明氏がまだ小学校4年生の時に、
 父の康明氏が経営する金属製品商社が
 取引先の倒産による連鎖倒産します。
 
 その当時は与信管理など、今のように
 しっかりしていませんでしたからね。
 不運だったと思います。
 しかし父親の康明氏は、
 ここから必死に再起されるんです。
 その姿を見て育たれたからこそ、
 敏明氏は今の「逃げたらあかん」の
 ポジティブカンパニーを築くことができたんです。
 私の感想としては、そう受けとれる、
 そしてそれを心の糧として実践できる、
 ここが普通とは違う所だと思います。
<コンタクトプローブとの出会い>
 コンタクトプローブとは、前述したように
 半導体などの通電検査ピンですが、
 これを現在の専門性の高い技術力で
 特化するまでの経緯が掲載されています。
それは捨てるものと経営資源を集中させる!
まさしく「選択と集中」に他ならないのです。
 いつまでも一部の売上に固執してないで、
 捨てるものは思い切って捨てないと
 なかなかオンリーワンにはなれないのです!
<社員との交換日記>
 職場の活性化の為に実践されているのが
 交換日記?
懐かしい響きですよね!
 新しく入社された社員さんやパートさんを対象に
 心のこもったコミュニケーションが実践されて
 います。
 「書き方自由」に裏付けられる様に
 社長・敏明氏の社員さんに対する熱い想いが
 ひしひしと伝わってきます。
<上場の先にあるもの>
 上場の目的は様々ありますが
 喜多製作所さんの目的は明確です。
私は財務担当研究員として共感を覚えました。
 上場により資金調達をすることが目的ではなく、
 資金をどのように運用するのかが明確であると
 いうことです。
 オンリーワン企業は、常に現状に甘んじる事なく
 次のステップを目指しています。
喜多製作所さんもやはり明確ですよ!
 ニッチ市場でのオンリーワン技術を武器に
 堅実な経営を行なっている喜多製作所さん。
 常に前向きで肯定的な姿勢が
 この企業を支える柱になっている事は
 言うまでもありません。
 ただひとつ言える事は、四六時中、
 会社全体がお客様のニーズを満たせるよう
 「より以上のもの」を創造しているということでは
 ないでしょうか。
常に前進です。
              経営コンサルティング部門
              財務担当研究員 村尾謙次
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