5月号読みどころ(1)

5月号読みどころ(1)


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5月号      
      『  松下幸之助翁を語る  』
     高畑 敬一 様  VS  木野 親之 先生
_______________ P6~P13 _

 今回の木野親之先生との対談は
 松下電器労働組合中央執行委員長を
 務められた高畑敬一様です。

 高畑様は、「労働組合の近代化」を打ち上げ、
 日本初の改革を数々成し遂げています。

 改革にまつわる幸之助翁と高畑様との
 エピソードが大変興味深い内容です。

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 ■ 日本で初めての週休2日制
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 松下幸之助翁は、
 昭和35年1月10日の経営方針発表で、
 「5年後に週休2日制実施」を打ち出しました。

 日本で初めての試みでした。

 今でこそ週休2日が普及していますが、
 「週に2日休む」という発想自体が、
 この頃の日本にはありませんでした。

 しかも、労働時間の短縮は
 通常、労働組合が要求するものであり、
 経営者の方から打ち出したので、
 皆がビックリされたようです。

 労働組合の執行部にも反対した人がいた、
 というエピソードも面白いですね。

 そして紆余曲折の末、4年後に実現され、
 「さすがは松下!」と言われます。
 
 この時の幸之助翁と高畑様の逸話は必見です。

 何故、幸之助翁が
 日本初の週休2日制の導入を考えたのか?

 そして、
 対立関係とも言える労働組合委員長である
 高畑様の心を揺り動かすことになった
 幸之助翁の志や先見性、戦略とは?

 この点に注目して本誌を読んで頂ければ、
 素晴らしい気づきがあると思います。

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 ■ 賃金倍増5ケ年計画を支持した幸之助翁
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 高畑様はこの週休2日制について、
 「幸之助翁に先手を取られた!」と
 思われたそうです。

 そこで高畑様は、「賃金倍増5ケ年計画」を
 松下労組結成20周年記念式典で提案します。

 提案された理由を高畑様は
 次のように述べています。

  「次にあの方(幸之助翁)は、
   何を打ち出してくるだろうか。

   (中略)

   恐らく「賃金を上げろ」と
   言われるのではないかと思ったわけです。

   日本の賃金は、ヨーロッパの3分の1、
   アメリカの9分の1でしたから。」

 そして幸之助翁は、高畑様の後の挨拶で、

  「私は賛成だ。」

 
 これで、松下電器産業の
 賃金倍増計画は実行に移されます。

 注目すべきなのは、
 同時に生産性倍増計画も打ち出され、
 組合も賛成したことです。

 経営を論理的に考えると、
 賃金倍増のためには、
 生産性倍増は必要不可欠です。
 
 しかし組合員にとって、生産性倍増は
 従来以上の努力、苦労が必要になります。

 松下電器労働組合が、
 生産性倍増に賛成したことが
 何を意味するのでしょうか?

 それは、
 単純に欧米水準への賃上げを
 企業側に要求したのではなく、
 自分達も努力し創意工夫をすることで、
 企業の成長・発展に貢献し、
 賃上げを勝ち取るという意識の表れです。

 松下電器の発展を裏側で支えたのは、
 健全な価値観を持つ労組だったのです。

 大いに見習うべきではないでしょうか。  
 

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 この他にも、
 たくさんの驚くべきエピソードがあります。

   幸之助翁が、
   招待されていない松下労組の結成大会で
   祝辞を述べ、組合員が拍手をしたエピソード
 
   幸之助翁が戦争で公職追放になった時に、
   組合がGHQに公職追放からの除外を
   嘆願したエピソード

 これらは、幸之助翁の偉大さを物語っています。

 幸之助翁の理念を感じ取ることができ、
 社員さんや協力業者、周りの人々との
 パートナーシップについて
 本当に深く考えさせられる内容です。

 この部分を社員さんとともに学んで下さい。
 
 そして、社員さんのパートナーシップを更に深める
 きっかけにして頂ければと思います。

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